悪魔のいけにえ

1974年 アメリカ
 
 
※ネタバレあり
 
 
いままで、スプラッターということで
なんとなく敬遠していた本作であるが、
観てみると、これがスプラッターではないんですね
それどころか、ホラーなのか?というくらい
通常のホラーとは、趣の異なる映画であった。
 
いや、もちろん、若者たち一行が気の狂った一家に殺される
というプロットだけをみれば、王道のホラーなのだが、
いわゆるホラーとは、感触が微妙に違う。
 
でも、怖く無いかと言えば、そうでもなく、特に前半は、怖い。
ヒッチハイクで、乗せてしまった変な男は、
いきなり自分の手をナイフで切り始めるし、空き家の不気味な様子とか、
一家の暮らす家の玄関に歯が落ちている所など怖いことこの上ない。
 
そして、この映画のハイライトのひとつ、最初の殺人シーン。
誰かいないかと家の中にはいる若者。音がするドアに近づいた、次の瞬間ドアは開き
ハンマーを持ったレザーフェイスが若者の頭を砕く、そして部屋の中に引きずり込み
ドアがしまる。この間、数秒。
あっけにとられる、とはこのこと。怖がっている暇もない。
 
ここから先、若者がどんどん殺されるわけなのだが、
同時に殺人鬼の正体が、頭のおかしい一家だということがわかってくる。
頭のおかしい一家は、行動原理が不明で、なんのために殺すのかがよくわからない。
別に殺人嗜好症というわけでもなく、悪魔崇拝というわけでもなさそうだ。
ただ、単純に何を考えているのか分からない、それだけだ。
 
そして、頭のおかしいことをのぞけば、ただのおっさんだ。
決して運動神経がいいわけでも、超常能力をもっているわけでもない。
だから、チェーンソーでドアを破るのももたもたするし、
逃げた女の子を追いかけて、二階から飛び降りることもしないし、
結局女の子を捕まえることもできない。
 
というようなことが明らかになるにつれ、怖さは薄れてくる。
展開はスリリングで、映画としてつまらないわけではないのだが、
通常のホラー映画としてのサスペンスや、不気味さというものとは、決定的に違うのだ。
おそらく、それは、邪悪さの有無ということでは、ないかと思う。
レザーフェイスも、他の家族もあまり邪悪さを感じない。
むしろ、妙に人間的でコミカルに見えることさえる。
いってみれば、ここには闇がない。
おそらく一番怖いものであろう、人間の心の奥底にうごめく闇がないのだ。
だから、ここにあるのは、頭のおかしい殺人鬼の行動を記録したリアルな映像だ。
その情緒の一切を排したハードボイルドな映像は、
逆に新しく、いま観てこそスタイリッシュであるように思う。

 

暗殺の森

1970年 イタリア/フランス/西ドイツ
 
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、ドミク・サンダ他
 
※ネタバレ有り
 
名匠ベルトリッチの1970年作品。
 
類い希なる映像美の中で描かれる
優柔不断な男のみじめさ、というのがこの映画の構図だろうか。
 
話は、第二次大戦中、ファシストに加担した主人公クレリチが
自分の出世のために、かつての恩師や惚れた女性を見殺しにするという話。
 
暗殺シーンで助けを求める女性に顔を横に向けたまま、
なにもしないクレリチを見て、護衛役の男がいう
「なにが嫌いだといって、卑怯なやつが一番許せない」と。
しかし、クレリチは、それでも堅い表情のままみじろぎひとつしない。
アイヒマン裁判を論じたハンナ・アーレントが、「凡庸な悪」というような言い方をしているが、この主人公も、優柔不断でなにもせず、まわりに流されることで悪に加担するという、まさに凡庸な悪を体現している。
 
そして、その凡庸な悪を際立たせているのが、登場する女性の美しさと、類い希なる映像美だ。
 
光と影のコントラストを強調した映像や、
ローンアングルでの大量の枯れ葉がつぎからつぎと舞い散るシーンや
厨房裏でのいつまでも揺れ続ける電灯のもとでの会話シーンなどの作為が誇張されたシーン、また、広大な精神病院や、ファシストの本部、
暗殺シーンでの白樺の森など、ロケーションのすばらしさ
また、有名なダンスシーン等々、そのすばらしさは数え上げれば切りが無い。
 
最後、ファシズムが崩壊し、民衆がファシストを糾弾しながら行進する中、
ひとり取り残される主人公の惨めさは、
その光と影のコントラストのある映像のなかで際立ってくる。
 
暗殺の森」というのは邦題で、原題は「順応者」とか「同調者」というような意味合いらしい。日本的にいうなら「日和見主義者」というところか。
本作の場合は、邦題の方がはるかにいい。

サンドラの週末

2014年 ベルギー/フランス/イタリア

※ネタバレ有り
 
「社員のボーナス」VS「一人の社員の復職」、というのが、この映画の構図。
病気療養から復職を目指す女性社員サンドラだが、社長は彼女を首にして、他の社員にボーナスを出すというプランを社員に持ちかける。
なんとか、その決定を先送りにし、社員による投票まで持ち込んだサンドラであるのだが、まあ、ちょっと考えれば分かるように、最初からサンドラには勝ち目のない戦いだ。いってみれば、復職という自分の幸せのために
ボーナスという他の社員の幸せを、捨ててほしいということになってしまう。
他の社員も、サンドラの復職は望んでいても
自分がもらうボーナスは、また別の話だろう、ということになる。
本来なら、経営者VS社員となるところが社員VS社員となってしまった、
その構図になってしまった時点で負けている。
 
しかし、サンドラは背に腹はかえられず、夫の強力な鼓舞を受けて、月朝の投票の前に、みんなを説得しようと土日をかけてみんなのもとを訪ねるのだ。
 
ボーナスの額は1000ユーロ、同僚社員は全部で16人、
そこで過半数をとれば勝ちというルールである。
ちなみに、1000ユーロというと今のレートだと約12万円くらい。
たいした金額ではない。しかし、それで家の改築の足しにしようとを考えている者もいれば、生活が苦しく、通常勤務以外にアルバイトをしている者もいる。
しかし、サンドラだって、解雇となれば、今のアパートには住めず
公共住宅で暮らさざるを得なくなる。
 
そんな、ギリギリな者どうし、ボーナスをあきらめて貰う説得は、
当然のことながら一筋縄ではいかない。
中には、サンドラに投票するといってくれる人はいるのだが、
罵倒されることもあれば、それがきっかけで家族の諍いが起こる場合もある。
そして、サンドラは本当に自分の行動が正しいのか分からなくなってくる。
夫はサンドラをはげまし、説得に同行し、正しいことをしているのだと鼓舞するのだが、その夫の言動すら、本当に自分の事を考えたものなのか、
それとも単に家計のことだけを考えているのか、も疑心暗鬼状態だ。
そして、多量の睡眠薬を飲むサンドラ。
 
しかし、そこに夫とけんかの末、サンドラを支持することを決心した
女性の同僚が現れ、サンドラは、もう一度戦うことを決意する。
 
サンドラが復職を願うことには義はあるが
その代償としてボーナスを諦めてもらう説得に義があるのかは、正直微妙だ。
少なくとも日本人にはなじまないことは確実だろう。
 
そして、月曜日、投票日だ。
結果は、賛成反対が同数に終わる。過半数をとれなかったサンドラの負けだ。
その結果を見た社長がある提案をする。
契約社員の契約が満了したら、サンドラを代わりに復職させようと。
しかし、契約社員の実情も知っているサンドラは
その話を蹴り、会社を後にする。
 
サンドラは、職を失ったが、しかし、だからといって敗北したわけではない。
少なくとも、困難な状況に負けずに、最後まで自分を貫き通すことができたことに満足する。だから、社長の話にのって、プライドを捨てることもしなかった。
最後に、サンドラが夫に言う、「私たち、頑張ったよね」と。
 
でも、考えてみれば、この結末以外には
ありえなかったのだろうと思う。
もし、サンドラが過半数をとっていたら、
それは、他の同僚の幸せを犠牲にして、自分の正義を貫いたということで
正直、共感できるかは怪しい。
 
サンドラに与えられたミッションの設定自体は、
ある種の寓話というかファンタジーであるとは思うが、
スリリングな展開と後味のいい終わり方は、好感が持てる。
 
 
 
 
 
 
 

インヒアレント・ヴァイス

2014年 アメリカ

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス

※ネタバレあり

熱っぽくて、幸せな時代…だったんだろうか、70年代の西海岸は。
残念ながら、リアルタイムでは知らないが、
この映画には、その時代の空気感が充満している気がする。
(知らないので、あくまで気がするだけですが)

話は、70年代のロサンジェルスを舞台とした、
レイモンドチャンドラー風のハードボイルド・ミステリー。
ヒッピーの私立探偵のドクの前に現れた、かつての恋人シャスタ。
彼女は、不動産界の大物ミッキー・ウルフマンの情婦となっていて、
そのウルフマンを陥れる計画が進行しているので、助けて欲しい、という。
その翌日、ウルフマンは失踪し、同時にシャスタも失踪する。
その裏には「黄金の牙」という謎の組織の影が。
というところで、いかにもなミステリーは展開する。

登場するのは、なにかトラウマを抱えた市警の警部、組織のスパイとして働くサックス吹き、その妻の総入れ歯のジャンキー、いかがわしい店とそこではたらく女の子たち、ドクの相棒の船舶の保険の専門家、ドクのセフレの女性検事、
謎の歯科医師のエロ親父、そして、ジャンキーの女の子たち。
終始、ラリってる雰囲気の中、まともな人間は登場せず、話は、なかなか進まずに
登場人物は増え続け、話は迷走を続ける。
主人公のドクからして、ラリってばかりだし、
そもそも、その謎解きストーリーにどれほどの意味があるのか不明だ。

それでも、なんとなく謎解きは進行し、
失踪した元カノは、いきなりドクのもとに戻ってくるし、
最後には、黒幕と思われる人物とドクは対峙し、小さな解決を得る。
しかし、それで、物語的なカタルシスを得るわけでもなく
かといって闇の深さに絶望するわけでもない。

宙ぶらりんな状態におかれた気持ちは、宙ぶらりんなままで、
気持ちの落としどころを見つけるのが実にやっかいな映画なのだ。

それでも、この映画は面白い。
なにか豊かなものと出会ったという、感触を残す。
迷路のような、という感想が、一番この映画に相応しいだろうか。
そんな迷路をさまよう快感に溢れている。
出口がどこにあろうが、どうでもいいし、そもそも出口などないのかもしれない。

という本作、個人的には「3大ラリってる映画」にいれてあげてもいいように思う。ちなみに、残りの2本は、「スキャナー・ダークリー」と「バッド・ルーテナント」です。(どちらも名作)

トム・アット・ザ・ファーム

2013年 カナダ・フランス

 
監督:グザヴィエ・ドラン
 
出演:グザヴィエ・ドラン、リズ・ロワ
 
※ネタバレ有り
 
 
正直言って、ドランの熱烈な信者でもなければ、良きファンですらなく
「マミー」もいまいちだったし、これはどうかな、というくらいの気持ちで見た本作。青春映画かと思いきや、サイコサスペンスなんでしょうか。
 
話は、モントリオールの広告代理店に勤めるゲイの男の子、トムが主人公。
亡くなっった恋人の葬儀に参列するために、田舎にある恋人の実家に行くのだが
そこにいたのは、息子がゲイだったことなど微塵も知らない母親と
イケメンだが、暴力的な兄貴フランシス。
トムは、母親の前ではただの友人のふりを続け、そのことで無意識の罪悪感を感じている。フランシスは、弟との関係を知っていて、高圧的な態度をとってくる。
そして、何日か滞在するうちに、フランシスの暴力と性的な魅力によって、トムは身も心も支配されていく。
車は壊され、逃げ出すこともできない。
というか、逃げ出したら、フランシスがかわいそうと思い始めるしまつ。
 
そこにやってくるのが、トムが呼んだ同僚のサラ。
母親には亡くなった息子の彼女という話になっている。
彼女の登場がきっかけとなり、フランシスの異常性に気づいたトムは
そこから、逃げ出すことに成功する。
 
しかし、この話、いろいろなことが、唐突な気がする。
トムがいきなり、「出ていったらフランシスがかわいそう」と言い出す場面、
え、いつの間に、そんな関係になったんだ、
なんで、そんな洗脳されたみたいになってるんだと、と見ているこっちがびっくり。そもそも、なんでサラを呼んだのかも、よく分からない。
 
そして、最後の逃げ出す場面、その理由は、いったいなんなんだと。
いなくなった母親は、フランシスが殺したってこと?
それとも、バーで、フランシスの過去の残虐な行いを聞いたから?
それとも、フランシスとサラがいい感じなってしまったから?
 
その辺の経過が描かれていないので、
いろいろなことが腑に落ちない、そのことによって、
その経緯を想像せざるを得ないので複雑になっている気がするけれど、
話自体は、超単純なんじゃないか、と思う。
要は、DV男に洗脳され支配されそうになったけど、
サラのおかげで、あやういところで助かった、と。
 
ただ、ゆいいつ、本当に怖かったのは母親の目だ。
トムに笑いかけ、サラに笑いかけ、息子の事をなんでもいいから話してと懇願する母親。そして、なにか裏があると感じはじめると、笑みは消え激高する。
その、すがるような、見極めようとするような、しかし、その底にあるのはやさしさではなく支配欲ではないか。
この母親の目のせいで、この映画は、息詰まる緊張感を保っている。
 
「マミー」も、母親との関係を描いた作品だったが、
ドランにとって、母親との関係は一筋縄では行かない複雑なものがあるのだろう。
 
ちなみに、トムを演じているのは、監督のドラン本人なのだが、
役者としてのドランはとってもいいです。「エレファント・ソング」もそうだったけど、その表情を見ているだけで飽きない魅力がある。
 
 

アノマリサ

2015年 アメリカ

監督:チャーリー・カウフマン

※ネタバレ有り
 
なんだか、恐ろしい映画である。
 
主人公は、カスタマーサービスのエキスパートで、本も書いているマイケル・ストーン。しかし彼はひとつの秘密を抱えている。
まわりの人間が、全て同じ顔に見え同じ声に聞こえるのだ。
それは、妻も自分のこどもも同じだ。
そんな彼は、講演のために訪れたシンシナティのホテルで、同じでない顔と声をもった女性、リサを見つける。リサは、マイケルのファンで彼の講演を聴きにホテルに泊まっていたのだ。ふたりは意気投合し、そして一夜をともにする。
翌朝、マイケルは今の妻とは離婚するから、結婚しようという。

とまどいながらも、それを受け入れるリサ。
しかし、食事の席でリサが、食べ物を口にいれたまましゃべることが気になりだすマイケル。そして、それとともに、リサも同じ顔、同じ声に変貌してしまうのだ。

 まあ、いってみれば、些細なことから百年の恋もいっぺんで醒める、ということなのだが、一度は、手に入れかけた幸せを、マイケルは結局失うことになる。
なんとも救いのない話で、この後のマイケルの味気ない人生は考えるだけで、薄ら寒くなってくる。これを、自業自得といってしまうのは簡単だが、そうとも言い切れない気がするし、これが、人間というものなんだと醒めて考えることも難しい。
 
このアニメーションにリアリティを与えているのは、
そのストーリーもさることながら、おそるべき緻密さだ。
たとえば、ホテルのチェックインのシーン。
部屋にはいったマイケルは、まずトイレにはいるのだが、
トイレのドアを開けたまま、用を足すのだ。
たしかに、ホテルで一人の時にドアを開けたままというのは、
ありそうな気はするのだが、そういう部分も描き出してしまう、というところが
人間の心の裏側までをも見透かされているようで恐ろしい。
この後も、時間の省略が全くないシーンは続き、
まるで、その場にいて、覗き見しているような気にさえなってくる。
 
そういう描写は全編におよび、マイケルが、ホテルの呼び出す昔別れた彼女との会話もしかり、おどろくほど、リアルで生々しいのだ。
そして、圧巻は、リサとのセックス。
部屋にはいってからのふたりの会話、そしてベッドに横になり、セックスをする。
その流れが自然で、とても人形アニメとは思えない精密さ。
なおかつ、一切の省略やごまかしのない全てが露わにされるような映像。
実写でも、こんなシーンは見たことがない。
 
人形アニメにした理由というのは
おそらく、周りの人間が全て同じ顔に見えるという設定上の理由が大きいと思われるが、それだけでないなにか。実写では描けないなにかが、アニメーションゆえに描けているように思う。
 
しかし、この映画は、いったいなんなのだろう。
人間を、どこまで、無遠慮にリアルに描けるかという挑戦なのだろうか。
 
トラウマのように、心に残ります。

 

人生スイッチ

2014年 スペイン/アルゼンチン
 
監督:ダミアン・ジフロン
 
※ネタバレ有り
 
 
6つのショートストーリーによって構成されたオムニバス映画。
スペインとアルゼンチン合作映画らしいです。
 
ここにあるのは、シニカルでブラックで
暴力的でえぐい、なおかつすかっとする、そんなコントのような話ばかり。
たとえば、プロローグにもなっている1話目のお話は、
飛行機の機内の会話からははじまり、だんだんと乗客全員が
ある男の知り合いで、かつて、その男にひどいことをしたことがあると明らかになっていく。実は、その男がその飛行機を墜落させて全員に復讐を図る、というお話。ラストは、その男が恨みを持っていた両親らしき家に飛行機が突っ込むところで終わる。
 
 
こんな感じの、復讐とかしかえしにまつわる話がこれでもかと展開される。
ラテン気質ゆえなのか、まったく容赦がなく、かつエキセントリック。
この過剰で、途中で終わらせることをよしとせず、
最後の最後まできっちりカタをつける感じは日本人にはないものかもしれない。
日本人なら、もっとあいまいで余韻を残したまま、まとめる気がする。
そして、すばらしいことに、この切れ味とテンションが全く落ちない。
だれることが一切なく、最後まで一気呵成に進むという、クオリティの高さ。
 
それぞれの話にはタイトルがついていて、第一話は「おかえし」というタイトル。
「おかえし」というよりは「しかえし」だろうと思うのだが、
そこまでいうとネタバレなので、まあ「おかえし」でいいのかと。
原題はどうなんだろうと調べてみると「パステルナーク」。これは、男の名前ですね。まあ、これは、原題でもいいし、邦題も悪くないかもしれない。
 
ちなみに、映画のタイトルの原題は「野蛮な話」とか「けだものの話」というようなニュアンスらしい。それだと、あからさますぎて、ちょっと微妙。
それなら邦題の「人生スイッチ」の方が良いかもしれないですね。
 
個人的に好きだったのは、最初の「おかえし」と最後の「ハッピーウェディング」。「ハッピーウェディング」は、タイトルから想像される通りに、
結婚式での血みどろな修羅場が、これでもかと、もうしつこいくらいに展開される。そして、全てをやり尽くした後に訪れるハッピーエンドは、なかなか趣深い。
 
海外の様々な映画祭では好評を博し、アルゼンチンでは空前の大ヒットを記録したとのことであるが、日本の評価を見ると、そこまでポイントは高くない。
結構、好き嫌いが分かれれる作品なのかも。
えぐい映画、ひきずる映画好きの私としては、二重丸でした。